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ロギング仕事術の感想

こんにちは。FLINTERSでiOSエンジニアをしている宗像です。今回の投稿はFLINTERSブログ祭りの記事です。テーマは #読書感想 です。

最近ロギング仕事術という本を読みました。もともと私は開発のときも作業ログを書きながらおこなう事が多いのですが、この本には記録しながら仕事をするときのやり方や考え方が書かれており参考になったので紹介します。

記録とともに仕事を進める

タイトルの通りこの本では「ロギング仕事術」というメソッドが紹介されていますがそのコンセプトは以下のように表されています。

「記録とともに仕事を進める」

記録をするメリットとしてこの本では以下の点が挙げられています。

  • 情報をあとから利用できる
  • 自分のホームポジションを作ることができる
  • 自分の情報が生まれる(何に時間をつかっているか、得意、苦手な作業はなにかなどがわかる)

2つ目の自分のホームポジションを作ることができる、というのは要するに途中で別の作業をしたり脱線しても記録をみることでもとの作業に戻ることが楽になるということです。(本の中では「注意の舵をとる」と表現されています。)

これは普段から作業ログをつけていると自分でも感じることでした。仕事では実装中にユーザーからの問い合わせの調査が差し込みで入ったり、MTGが入ったり、他の人の作業を待っている間に別の作業をするといったことが頻繁に発生します。このようなときにどこまで進めたかが残っていると作業の再開がしやすいです。 またこの本では一日の最後にまとめて記録するのではなく仕事の最中に記録をとることを勧めています。そのほうが詳細に記録が残り、注意の舵とりができるからです。

具体的なやり方

仕事術の本ではありますが、かっちりとした方法論が決まっているタイプの本ではなく、たとえば記録の方法はデジタルでもアナログでもよいと書かれています。何を記録するのかについても自由であるとした上で「記録のための記録」にはしないほうがよいと書かれています。あまり関心がないことを「記録したほうがいいから」という理由だけで記録するのではなく自分の興味関心があるものを中心に記録することを勧めています。

何を記録するのかは自由ですが、記録しておくとよいものとしてこの本では2つが挙げられています。

  • 実際にやったこと(作業記録)
  • これからやろうとしていること(タスクリスト)

作業記録

作業記録をこの本では作業内容ごとに記録をつける「プロジェクト型」と1日の記録にすべての作業内容をまとめる「デイリー型」の2種に分類しています。これは自分に合っていると感じたほうを選ぶで良いそうです。

ちなみに私は両方のやり方を使い分けていて、普段はデイリー型で、複雑な作業や調査をする際はプロジェクト型に移行することが多いです。 作業記録の書き方のポイントも書かれているのですが、私がとくに印象に残ったのは「相手に伝えるように書く」というところでこれは「資料整理 30分」ではなく「30分資料をまとめていました」のように書くというものです。読んだときは意味があるんだろうかと感じたのですが、試してみると後で読み返すときにかなり読みやすくなりました。また誰かに質問をしたいときも記録のところから疑問点を抜き出してすこし整えてチャットで聞くこともできるのでなかなか効果がありそうです。

タスクリストについてもいろいろ書き方のポイントが書かれているのですが、長くなってきたので続きはぜひ本を読んでみてください

書いたことから考える

ロギング仕事術では記録をすることによって考えが起こりやすくなることを重要視しています。「記録のための記録」にしないということですね。考えの例としては以下のようなものが挙げられています。

  • その日にやったことを記録しておいて、予定通りできたのか、予定通りできていなかったらなぜそうなったのか考えてみる
  • タスクリストを見直して、やる順番やそもそもやるべきなのかを考えてみる

これらは作業記録やタスクリストを書いておくことで考えられるようになることであり「考えるために書く」という点が重要であるとされています。 記録を定期的に読み返してみることは私ももう少し意識して増やしてみてもいいかなと思っています。

最後に

ここまで全5章のうち3章までの内容を自分の経験も交えつつ紹介してみました。通して読んでの感想としては書くことで考えを深めて仕事をうまく進めるようになるということを目的としつつ、細かいやり方についてはあまり規定せずそれぞれのやりやすい形で構わないというところが始めやすくて良いなと思いました。

あまり記録する習慣がない人は3章までの内容を読んで小さく始めてみる、普段から記録をとることが多い人は4章に読書記録やアイデアの記録のつけ方なども書かれているのでそちらも見てみると面白いかもしれません。また全部読んでいられない人は5章のあとにクイックガイドがついているのでそこから読むと行動に移しやすそうです。

興味をもった方はぜひ読んでロギング仕事術を始めてみてください!