FLINTERS Engineer's Blog

FLINTERSのエンジニアによる技術ブログ

2024年上期データチーム振り返り 〜チームの成長課題を考える〜

こんにちは!株式会社FLINTERS 礎です。

FLINTERS \梅雨にも負けないブログ祭り/ 企画での執筆となります。

はじめに

2023年度のデータチームでは、DWHをSnowflakeへ移行するプロジェクトを牽引させてもらい、目標達成には届かなかったものの顧客を含めチーム(FL/FV)として価値のある成果を残せたと自負しています。

そこから、早くも半年が経過…

データ基盤の利活用は、大きな変革の兆しがあちこちで芽吹いてきています。もちろん、データチームとしても新たなデータ基盤の取り組みをスタートさせています。

今回の投稿では、新たな取り組みを進めていく中で見えてきたチーム運営での課題や取り組みについていくつか振り返ってみたいと思います。

新しい挑戦

プラットフォームがSnowflakeに切り替わったことで、今まで取り組みにくかったデータマネージメントの課題に対してもアプローチが出来る様になりました。今期のデータチームでは、次の2点を軸に据えた取り組み/プロジェクトを始めています。

  • データアクセスポリシーの適用

  • メダリオンアーキテクチャの採用

特に後者の方は、チームとしても Legacyな環境で苦労していた部分も多く、念願叶っての取り組みとなります。

技術面の話は、是非エンジニアの記事で確認してください!

見えてきた課題

現在のデータチームは、かなり若いエンジニアで構成されたチームです。私がマネージメント/ディレクションを行っている中で常々メンバーに期待しているところでもあるのですが、新しい取り組みを行うことで、改めてそれらがチームとして向き合う課題として見えてきました。

環境的にも経験する場がないので、これは数少ない学びの場だと思っており、メンバーには色々試行錯誤してTRYしてもらっています。気付きがなければ変革はないので、これをバネにより強靭なチームになれれば良いな!との思いです。

注力テーマ決め

毎回難航している注力テーマ決めですが、今回年度末から検討始めました。これまでは期が変わってから考える始めるというスロースターターだったので、この変化はとてもチームとして良い取り組みだと思っています。

難点は、いざテーマを決めようとすると、大枠の方向性はチームで合っていても、具体的にどうやるの?かがまとまりません。チームの意向を加味しつつ何度かスプリント内でアサインしたメンバーに素案を作ってもらうなどもTRYしましたが、うまく形にはならずに着手に至らない状態が長らく続きました。

チームメンバーのパーソナリティもあるのですが、以下の要因が強そうな印象です。

  • 経験不足からの自信の欠如

  • オンラインでの議論への参加意識

最終的にはメンバー全員でオフィスに集合し、ホワイトボードを使いながらディスカッションすることとしました。 結果、半日ほどでスタートが切れる状態に辿り着きました。

実際にオフラインでのブレスト実施に関しては、実施後の感想としても肯定的な意見が多数でした。後で挙げる属人性の課題に対しても有効な対策となるので、今後も継続して取り入れていきたいと考えています。

ロードマップ作成

アジャイル開発にとっても大きな流れでスケジュールをプロットしておく必要があります。事前に計画したものから、変化を受け入れつつ、計画を調整していく感じですね。ありがたいことに「アジャイルだから計画しなくて良い」という意見のメンバーは存在していませんが、皆さん計画を立てるのがあまり得意ではないようです。

これまでの業務が運用で発生した課題に向き合うことが多く、局所的な対応がメインとなることの弊害とも言えます。業務経験も浅く、業務としても中長期での計画を立てる機会が少なければ然もありなんといったところでしょうか。また、あまりにも詳細に作ろうとして、どうまとめたら良いかわからなくなったりもしている印象も強いです。

こればかりは、実践あるのみかもなのですが… 

少なくともチームとしてロードマップがどうなっていて、現在自分達がどの位置にいるのかなどを常に意識して考える機会を生みだす必要性を感じているところです。必要になる前にブレイクダウンしたり、進行状況に応じて調整したりと実体験として触れられるように工夫をしていきたいと思います。

知識の共有

所謂、属人化問題の話です。担当したメンバー、関与したメンバー以外は知らないというケースが多く見受けられます。今回は、新しい技術領域での取り組みや、今までデータ基盤として存在しなかった部分への取り組みの為、更に情報共有などの横の連携が重要になります。

どうなった、どうした、どうしようなどチームで積極的に話し合う必要性があります。

スプリント内で調査や設計に着手した際など、しっかりとレビューや共有を行う必要があります。今までコードレビュー以外は少し軽視されていた部分でもあるので、アサインされていないメンバーも当事者意識を持って取り組んでいく必要性があります。チームメンバー内でもこの問題にはフォーカスでき始めており、少しずつではありますがテコ入れ中です。

ここで重要になるのは、要点を伝えると云うこと。詳細な資料を書け/読み解けではなく、スムーズに理解する為に要点を簡潔に伝えること、詳細な資料があるなら補足として扱うなど、いかにチームが同じ目線に早く立てるのかを気にしながら、メンバー全員でチーム全体の底上げしてく術を考えていければと思います。 

最後に

今まで保守業務と称する運用面での支援業務が多く、新しい取り組みに向き合える割合が著しく低い状態でした。チーム(自分達)の存在意義ってなんだろう?とメンバーも感じていたと思います。

今期は利用者にとって新しい価値を届ける取り組みがスタートでき、ようやくエンジニアチームとしての価値を発揮できる環境になり始めたと感じています。 トラッキングしている業務割合的にも50%ほどを新しい価値を届けることにフォーカスできており、大変ながらもやり甲斐を感じてもらえていたらなと思う次第です。

課題ばかりを上げていますが、良いチームへと成長していると実感しています! 顧客の責任者を含め「チームとして成長している」との共通認識です。

下期からは、チームで来期の方針などをブレストしていく必要がありますが、更なる成長の場へとつなげていければと思います。