こんにちは。
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こちらはその29日目の投稿になります。
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私は1年半の育児休暇を取得し、この春に復職しました。
弊社は育児休暇に理解があり、男女問わず取得しやすい環境だと思います。
実際に取得される方も多くいらっしゃいます。
ただ、1年以上の育児休暇を取る方は、あまりいないようにも感じます。
私にとって長期の育児休暇は、環境やキャリアに関係なく必ず取ろうと決めていたことなので、取る以外の選択肢は考えなかったのですが、やはり長期間仕事から離れることに対する心配はありました。
今回せっかく体験したので、このブログチャレンジの機会に、一つの事例として私自身の育児休暇を振り返りつつ、考えたことを記しておきたいと思います。
育児休暇を検討していたり、1年以上の長期取得に不安を感じている方の、少しでも参考になりましたら幸いです。
育児休暇を開始する
関係者に「仕事を休みます」メッセージを投げると、きっと次の質問がリターンされます。
「いつから、いつまで?」
この問いに答えることから育業計画はスタートします。
開始日は有休で
妊娠・出産は母体にとてつもない負担があるので、
出産時までには確実に業務から離れておきたいところです。
しかし、出産予定日はあれど、本当に子供が生まれる日は神のみぞ知るもので、
100%予測できるものではありません。
また、育児休暇は 子供が産まれてから 取得できるものなので、
このままだと突然休むことになってしまう懸念があります。
そこで私は有休消化 → 育児休暇という流れで組むことにしました。
私の場合は、ほぼMAXに有休がたまっていたこともあり、
予定日の1ヶ月前〜1ヶ月後を有休消化にあてて、そのあとから育児休暇に入る、というサンドイッチ計画にしました。
予測できないなら計画された休みで包み込んでしまえ、というなんだか富豪的なアプローチですが、「休みの開始日を決めやすい点」の他にも、以下の観点でよかったと感じています。
- 育児休暇中も有休は付与される
- 育児休暇開始すると会社アカウントは停止される
- 出産に向けた準備期間ができる
- 育児休暇給付金はMAXで給与の6割程度
一言でいえば、長期休職すると有休が余っちゃうので全部使ってしまえ、です。
1. 育児休暇中も有休は付与される
育児休暇中も有休は付与されます。
有休には保有上限日数があります。
しかしながら、育児休暇中は有休を使うことができません。
残していても消えてしまい、どうせ休職中に追加で付与されるので、
私は休業前にほぼ全部の有休を消化しました。
復職後は子供の発熱などでたくさん休むのではないか、という点が唯一心配でしたが、
育児休暇中に付与された有休だけでなく、4〜8月の夏休みが10日間もあり、 足りないどころかむしろ余りそうな状態で、まったくの杞憂に終わりました。
2. 育児休暇開始すると会社アカウントは停止される
弊社では、育児休暇開始日より会社で発行されているメールアカウントが停止されます。
引き継ぎを実施したとはいえ、質問が後から出てくることはしばしばあります。
スタートを有休消化にしておけば、メールアドレスは生きているので、
「チームを抜けてもいざとなったら聞ける」状態にできる点で安心感を得られます。
(私の場合、結局Slackのセッションを生かしていたので問題なかったのですが、会社アカウントを利用したログインは軒並みできなくなります)
3. 出産に向けた準備期間ができる
最初は、1ヶ月ほどかけて家の準備や心の準備を整えつつ、
夫婦で最後のゆったりとした時間を過ごす予定でした。
入院バッグを整えたり、ベビーベッドを設置したり、赤ちゃんのお世話について学んだり、夫婦でのんびりご飯に出かけたり、と想像していました。
ところが、休みが始まってからわずか1週間で急に出産が到来し、
結果的に妻の入院中に慌ただしく準備をしなければなりませんでした。
もし予定日に近いタイミングで休みを取っていたら、さらに余裕なく準備しなければいけなかったので、
有休を利用して余裕を持った計画にしていて助かりました。
赤ちゃんが生まれると、スマートフォンを見る余裕もなく、
毎日があっという間に過ぎていきます。
最後に少しでもゆったりとした時間を過ごせたことはとても貴重な思い出です。
ただし、出産が予定日より後になることも当然あり得ますので、予定日より後ろのことも頭に入れて計画することが大切です。
4. 育児休暇給付金はMAXで給与の6割程度
給付金は最大でも6割程度の給付となり、
初回の給付は、育児休暇開始後のおおよそ3ヶ月後です。
有休は100%の給与があてられますので、
育休開始を遅らせて有休にすることで、わずかながらも収入を増やすことができます。
育休でも有休でも、業務を休むことに変わりはありません。
育児休暇中に有休が失われる可能性があるならば、有休として休む方にメリットがあります。
育児休暇中に腕を磨けるのか
1年以上業務から離れると、エンジニアスキルの衰えが心配になります。
結論から言えば、育児休暇中にスキルを磨くことは困難です。
が、工夫次第では、衰えを鈍化させるくらいはできるかもしれません。
ここでのポイントを2点。
- 育児全集中
- ちょっとした仕事や個人開発の道
1. 育児全集中
まず、出産から数ヶ月の間は、育児以外何もできません。
24時間が、オムツ替え→ミルク→寝かしつけ→自分の睡眠→お世話・散歩のサイクルで埋まります。
子供が夜に長めに寝てくれるようになる頃から、ようやく少し余裕が生まれますが、
これも個人差がありますので、子供によっては、ずっと夜泣きしている子もいたりします。
私の場合は、4ヶ月ごろから徐々に寝てくれるようになりましたが、
眠りが浅いのか、いつも寝ついて数十分後に泣いて起きてきました。
このような状況下で、数時間まとめて作業することは不可能に近く、
スキル面の心配は、一度きれいさっぱりどこかに置いて忘れてしまうのが吉です。
責任の伴う新しい生活に、心身ともに想像以上の負荷がかかってきますので、
初期の頃は、家事、育児に関する勉強、夫婦間コミュニケーションなどに時間を使い、
しっかりと育児に向き合う期間にした方が良いと思います。
2. ちょっとした仕事や個人開発の道
育児休暇後半戦になってくると、生活サイクルも定まってきて、
ようやく子供の寝ている時間を活用する余裕が出てきます。
お昼寝の1時間、就寝後の2時間、といった具合です。
あるいは、夫婦でシフトするような方法で、
もっと長時間捻出することも可能かも知れません。
ちなみに朝は子供の声で5時、6時に起こされるので、 早起きして作業、は無理でした。
このような時間をエンジニアスキルのキャッチアップに使いたいと考えた時、
どのような方法があるでしょうか。
実は、制度上、育児休暇中の就労は、完全には禁止されていません。
労使の合意があり、一時的・短時間であれば就労可能です。
なので、一度会社に連絡を取ってみて、
雇ってもらえないかを交渉してみるのも一手かもしれません。
(※規則や受け入れ態勢の面で、可能かどうかは別)
(※働きすぎると給付金の減額になる可能性も)
もう一つの選択肢は、個人的な活動に時間を使うことです。
私は自分の都合に合わせて適当に時間を使いたかったので、
育業前から関わっていた個人開発の時間を再開することにしました。
こちらは意外と大きな苦労なく子育てとの両立ができました。
子供駆動の生活においては、いつでも中断・再開できる個人開発がちょうどよく、
大きなスキルアップはできずとも、開発の肌感覚は残しておけたように感じます。
育児休暇から復職する
さて、冒頭の「いつまで?」の問いに、まだ答えていません。
私の回答は
「少なくとも1年以上取ります。もし保育園に入れなかった場合は延長します。」
でした。
こちらは次の視点で振り返ります。
- 保育園入園
- 復職後のキャリア
1. 保育園入園
育児休暇から復職するためには保育園に入園する必要があります。
なので、取りたい期間ぴったりの育児休暇を取るよりも、保育園に入りやすい4月に合わせて育児休暇期間を設定した方が無難です。
保育園の入りやすさは地域によって異なりますが、保育園の過去の募集情報は公開されていますので、私はこちらを参考にして4月に照準を当てました。
4月入園を狙う場合、保育園に入れるかどうかが確定するのは、だいたい入園年の1月末ごろです。
ですので、入園が確定する1月末までは確定的な復職時期は伝えられず、あくまでも計画として伝えるしかありませんでした。
ただ会社側もその辺りの事情は十分承知の上なので、早く決めてと言われることなく、復職に向けた相談をさせていただけたのは大変ありがたかったです。
もしも4月入園に落ちてしまったら
「子が2歳になるまで延長させてください 。」
「2歳になっても入れなかったら無理してでも預け先を探して復職します。」
と言う心づもりでいましたが、
なんとか無事に4月入園できたので、
今こうしてブログを書くことができています。
2. 復職後のキャリア
長期休職が決まった時点で、必然的に、チームから離脱した状態(不在でも大丈夫な状態)にしておく必要があります。
逆にいえば、復職時はどこにでも行ける状態になっているともいえます。
これは今後のキャリアについて、まっさらな状態で考えられる絶好の機会です。
私は大きく2つの選択肢に悩みました。
- 休職前と同様、エンジニアマネージャーとして復職する
- 役職を外れて、エンジニアとして復職する
復職後の生活を考えると、「育児」がプライベートな時間の大半を占め、プライベートでのキャリア構築は以前よりも厳しい状況だと想像できます。
また、長期離脱のビハインドを抱えたまま、開発、マネジメント、育児の全てをこなせるのかという心配もありました。
結局、全部を優先するとどれも中途半端になる未来が見えたので、あれもこれもと欲張らないことにしました。
つまるところ、私が最も熱中できて大事にしていきたいのはエンジニアリング領域でしたので、
- 役職を外れて、エンジニアとして復職する
ことを希望しました。
ありがたいことに、復職面談では私の意向を汲み取ってくださり、希望通りエンジニアとして復職することになりました。
育児休暇に入る時もそうでしたが、FLINTERSには社員のライフプランやキャリア設計に寄り添ってくれる姿勢があり、とても助かりました。
やって良かった体験
最後に、育児休暇中にやって良かった体験を2つ紹介します。
保育園留学
保育園留学というサービスを利用して、
2週間、北海道の田舎へ子供と一緒に滞在しました。
日中は滞在先の保育園に子供を預け、親は仕事や散策をできる仕組みです。
知らない場所に初めて預けられるので、朝はぎゃーっと泣きながらのお別れでしたが、
保育園での楽しそうな様子を写真や文章で報告してくれるので、成長をしみじみと感じました。
初めてのバイバイができた時に先生が感動してくれたり、
郷土料理体験で地元の方と一緒に料理をしたりと、
人のあたたかい町でゆっくりとした時間を過ごせました。
もしワーケーションできることがあれば、
また行きたいなぁと思える場所でした。
ベビースイミング
低月齢のころから通える習い事は、多くありませんが、
ベビースイミングは4ヶ月ごろから通えます。
せっかく平日に時間を取れるので、
通い放題のベビースイミングに夏の間の数ヶ月、通ってみました。
土日と違って平日は人も少なく、歩きやすい道で向かえるのと、
子供へ新しい体験を提供しつつ、自分達にとっても外に出ることでいい気分転換になりました。
平日に参加している男性は少ないですが、
赤ちゃんと向き合ってチャプチャプするだけなので、気まずさもありませんでした。
肝心の子供も、最初の頃はしがみついているだけでしたが、
後半になると浮き輪だけでプカプカといられるようになり、
先生に水中を潜水で投げられても泣かずにいられるようになっていました。
以上となります。
長々と書いてしまいましたが、少しでも参考になりましたら幸いです。